仕事車としてのN-VANレビュー
軽自動車の商用車としてはじめてCVTやフルフラットシートを採用し、オートクルーズまで搭載していわゆる「軽バン」の新しい時代を開拓したホンダの「N-VAN」。自分も軽貨物業を開業するにあたり、ほぼ一目惚れでこの車を購入しました。
毎日メキメキと働いてくれてついに、走行距離が15万キロ超え。乗用車なら買い替えも検討する走行距離ですがまだまだ現役です、ネットにもなかなか無いN-VANの軽貨物レビューおさらいしてみようと思います。
- 2019年より軽貨物の仕事にてN-VANを使用
- 4年で走行距離は15万キロ突破
- 軽バン歴は10年、サンバー・エブリィ2台乗継いでN-VANへ
2019年6月に新車購入
- 毎月5,000km程度走行
- 短距離走行の宅配が半分
- 50〜100km程度走行のスポット案件が半分
自分の使用状況をご紹介しておくと、ほぼ軽貨物の仕事専用として使用。開業後だいたい毎月5000km程走行、執筆時点で購入後約4年目となります。
最初の1年は主に宅配メインで、その後はフードデリバリーやスポット仕事の仕事が多くなっていきます。走行数キロでストップ&ゴーを繰り返す乗り方が半分、高速に乗って50km〜100km前後の配送が半分。
メンテナンス状況
- 走行5,000km毎にエンジンオイル交換
- 2回に1回はエレメントも交換
作業はスマホで予約ができるのでオートバックスでおこなっています。使用オイルは「カストロールマグナテック 0W20」を毎回使用。フラックシングは勧められても行っていません。
オートバックスのメンテ会員で、エンジンオイル1回で約3,000円ほどです。
タイヤ交換の頻度
夏タイヤは1シーズンから2シーズンの途中で交換になります。12月〜3月頃まではスタッドレスを履きます、こちらは2シーズンに1度の交換サイクルです。
新車時はブリヂストン「エコピアR680」が装着されていましたが、交換したタイヤは上位クラスの「エコピアR710」にしました。ロングライフが売りの硬めタイヤですが、ロードノイズも少なくハンドリングの素直なので、かなり気に入っています。
冬タイヤは、ダンロップWINTER MAXX SV01を装着、今年は真冬に雪国に何度も配送にいきましたがトラブルもほとんどなく、かなり頼れるタイヤでした。
バッテリーは年1ペースで交換
最新の運転補助システムが搭載され、車内ではスマホも常に2台充電しながら稼働しています。アイドリングストップシステムがついているからか、年1ペースでバッテリーが寿命を迎えます。
ほぼ毎日稼働して、停まるたびにアイドリングストップしてエンジン再始動して...かなりの負担ですよね。おそらくメーカーの想定以上の酷使なのでしょうが、まだ商用車にアイドリングストップ機構は無理があるのでは?とも思います。
バッテリーは量販店と通販の価格差が2倍近い商品も多いので、ネットで購入して自分で交換しています。
バッテリーはアマゾンで9,000円ほど、同じ商品が量販店では17,000円で販売されていました。
10万キロのメンテナンス
購入3年目で走行10万キロを経過し、ディーラーにてメンテナンスをおこないました。
- プラグの交換
- CVTオイル交換
点検も含め費用は30,000円ほど
CVTオイルの交換時期は、ホンダの基準だと4万キロ走行だそうです。
最初の頃は何度か擦りました
最初の頃は宅配も慣れてないし、時間にタイトな仕事をしていたので何度かバンパー等を擦りました...、ベコベコのまま乗ってるのは「仕事できません」って言ってるも同然なので、自分で出来る限りのリペアをして小綺麗にしています。
故障は1度
走行14万キロの時点で、加速がガクっとすることが多くなり症状は次第に悪化して、交差点内でエンストすら起こすまでになりました。
何度かディーラーで相談したのですが、なかなか原因がわからず。結果EGRバルブの動作不良であることが判明し、部品交換をしました。これはN-VANの欠陥ではなく、走行距離に応じた部品の劣化です。
EGRバルブ交換は、22,000円でした。
N-VANのリコールは2回
- CVTの油圧制御プログラムが不適切
- 最悪の場合、走行不能となる
- 対象2018年6月12日~2020年9月7日に製造された8万5390台
- 部品の成形不良
- 最悪エンストの恐れ
- 平成30年3月21日~平成30年12月21日の製造が対象
いずれのリコールも事故はおきていません。対象車にはダイレクトメールにて通知されます、自分のN-VANは両方とも対象でした。作業はディーラーにて数時間で完了。
仕事用、車中泊用、カスタムの自由度が高い
N-VANは自分のような「軽貨物の仕事」で使ってる人はもちろん、職人さんの道具を積んだ車や、車中泊などレジャーに使われたり、今までの軽バンよりカスタムの自由度が高くなっています。
そのかわり、ノーマル状態だと収納がなかったり、床の敷物もペラペラのゴムで薄かったり、自分流に一手間かけて乗る車だと感じました。
ホンダのN-VANに関わった方と話す機会があったのですが、やはりカスタマイズ前提で内装も仕上げてあるそうです。
くたびれた感のでにくい色、デザイン
車体外装のメンテナンスは、「汚れたな」と思ったら洗車機にかけて時々液体のワックスをかける程度。自分の購入した「シルバー色」は厳密には「ルナシルバー」という色なんですが、他の軽バンのシルバーにくらべ退色感がでにくい色のように感じます。
車体の側面に走るビート(3本のでっぱり)も傷や汚れを目立たさ無いためのデザインらしいですが、実際乗って時間が経過するとなるほど細かい傷も気にならないなと感ます。
洗車の仕上げは液体ワックスです
手軽にワックスかけできておすすめですよ。
フルフラットは正義
助手席までフルフラットになるのは、今だに積み込み先で驚かれることがありますね。スポット仕事で色々な品物を運びますが、現時点でN-VAN唯一の荷室高さの1300mmのおかげで、今まで軽バンで運べなかった品物(機械類)が積載できたというシーンが何回かありました。
自分でも驚いたのは、カゴ付きの自転車(ママチャリ)4台を、他の軽バンが苦戦する中ですっぽりと積めてしまったことですね。
燃費の変動幅が大きい
CVTの恩恵として燃費の向上がありますが、高速で80km/h程度で走っていると24km/Lくらいまで上がります。一方宅配などでストップ&ゴーを繰り返していると13km/hくらいまで落ちます。夏場エアコンまでつけると10km/Lに近く事も..
確かに状況によってはかなり燃費は良くなるけど、状況が悪ければそれなり、燃費の変動幅がとても大きく感じます。
自分は短距離走行の宅配より、やや長めの距離を走ることが多いので、計算上は他の軽バンより10万キロで20万円くらい燃料費が安くなってるはずです。
ホンダセンシングはあり?
最初こんな機能いらないから外そう、とも思ったんですが外しても1万円も値段かわらないんですよね。
最初のうちは自動運転風なことができるので面白がって色々機能させましたが、オートクルーズは結局今は使ってませんね。
今でも多用しているのは車線維持支援システム「LKAS」です、高速道路移動の時などハンドルを"やんわり"とサポートしてくれます。ある程度のカーブも勝手にハンドル動かして自動で追従していきますが、自分はハンドルに手は添えたままです。長距離移動の時はこれがあると"ある程度運転を任せられる"ので疲労がかなり軽減されます。
まとめ 買ってよかった?
よかったポイントまとめ
- デザインがとにかくよかった!
- 燃費がかなりよかった!
- センシングがあると楽でよかった!
N-VANで軽貨物の仕事をするにあたって、いくつかの覚えておかなければいけないデメリット部分もありますが、10万キロ仕事してこの車だからダメだった、ということは皆無です。
とても良い相棒として毎日稼いでくれています、買ってよかったかといわれれば即答で「はいよかったです」と答えます。今のところ買い換える予定はないので、走行20万キロ目指して毎日走っていくのだと思います。
さすがに部品交換や今まで以上にメンテナンスすべき箇所は増えるでしょうが、今後も機会があれば仕事車としてのN-VANレポをしていこうと思います。
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