N-VAN EV 正式命名 N-VAN e: 発表
以前より開発発表されていたホンダの「N-VAN EV」ついに詳細な情報がでてきました。2024年10月10日発売、その名も「N-VAN e:」
今回はN-VANを4年仕事で乗っている自分のユーザー目線から、N-VAN e: どこがスゴいのか、仕事に使えるのか解説します。
- 2019年より軽貨物の仕事にてN-VANを使用
- 4年で走行距離は15万キロ突破
- 軽バン歴は10年、サンバー・エブリィ2台乗継いでN-VANへ
N-VAN e: 車体は「N-VAN」ベース
「N-VAN e:」の名前通り、車体のベースは「N-VAN」です。フロントグリル部に充電ポートがつきました、ガソリン車と操作も違うので運転席のハンドルまわりも新規設計になっています。
バッテリーは荷室下にありますが、室内空間の容量と寸法はガソリン車とかわりありません。
最大積載量が300kgなのがネックですね...一般的な軽バンの最大積載量は350kgです。
制限を解消するために、助手席等を取り払って350kg積載に対応した「e:L2」というモデルもでます。
N-VAN e: 走りは「ターボ並み」
「フル積載でもN-VANターボ車と同等の加速性を実現」とあります、電動モーターの強みですね。航続距離を伸ばすためにパワーを削ることなく、走りもしっかりしてるようです。
ガソリン車でも燃費節約になる「ECONモード」はN-VAN e:でも搭載されるようです。
N-VAN e: 充電時間と走行距離は
1回の充電あたりの走行可能距離は、今回の発表では触れられていません。開発発表時から言われていた「WLTCモードで210km以上の走行距離」は確保されているでしょう。
充電方法 | 充電時間 |
---|---|
普通充電 | 6kw 4.5時間 |
急速充電 | 50kw 30分 |
今回の発表資料を見る限り、急速充電は上位モデルの「e:FUN」以外はオプションとなるようです。
N-VAN e: は3グレード
個人的に「N-VAN e:」で一番驚いたのは、モデルが3タイプも用意されていることですね。上位のFUNグレードまで出すところにホンダの本気を感じました。
モデル | N-VANとの比較 | 最大積載量 | カラー | 急速充電 |
---|---|---|---|---|
e:L4 | L相当 | 300kg | 7色 | オプション |
e:FUN | +STYLE FUN相当 | 300kg | 8色 | 標準装備 |
e:L2 | オンラインストア限定モデル | 350kg | 2色 | オプション |
N-VAN e:L4
シリーズの中でスタンダードモデルがe:L4。
電動ミラー、シートヒーター、アームレスト、運転補助のセンシングシステムが標準装備なのは、いわゆるお仕事用の軽バンより一歩プラスの内容です。
この内容で、100万円台ならちょっと嬉しいですね。
N-VAN e:FUN
FUNはちょっと贅沢なN-VAN。フロントライトがLEDになりかなり表情が違います。また後部座席のヘッドレスト、ホイールキャップがが最初からついています。
急速充電が標準装備なのもFUNのみのようです。
N-VAN e:L2
オンラインストア限定モデルですが、「e:L2」は助手席も取り払い、インパネまで削って積載容量を拡大されています。センシングも補助ブレーキ以外未装備と、運ぶことのみに特化したこの割り切り具合がすごいです。
最大積載量もシリーズ唯一の350kgです。
N-VAN e: 価格は「100万円台?」
価格は発表当初「100万円台」になるかと思われました。
仕事用の軽バンとして、ベーシックな「e:L4」は270万円。自家用車的で趣味性のある「e:FUN」は、ガソリン車のFUNモデルでも170万円からなので292万円。
補助金が令和5年時点でタイプ問わず55万円でるので、e:L4で約215万円。
値引きがあるならなんとか100万円台に近づく、という感じになりました。
三菱の軽バンEV、ミニキャブミーブは補助金を使えば130万円程度になります。
車体本体の購入と充電設備の設置に補助金が適用されれば、さらに購入しやすくなりますね。
N-VAN e: とミニキャブミーブ比較
すでに三菱より発売されている、軽バンEV「ミニキャブミーブ」と比べてみました。2011年発売なのでライバルとして比較するのではなく、N-VAN e:でここまで進化したと見てください。
普通充電時間 | WTLCモード走行距離 | 車両価格 | |
---|---|---|---|
N-VAN e: | 4.5時間 | 245km | 267万円〜 |
ミニキャブミーブ | 7時間 | 133km | 245万円 |
N-VAN e: 燃料費がこんなに違う!
EVのメリットとして、燃料費が安くなります。N-VAN e:のデータではありませんが、ガソリン車と比べEVの方が1万キロ走行あたり6万4千円も燃料費が安くなる試算があります。
燃料費 | ||
---|---|---|
EV(電気自動車)1万キロ走行 | 1538kWh×25円/kWH | 38,450円 |
ガソリン車1万キロ走行 | 666L×155円/L | 103,230円 |
また現時点で自動車重量税」は新車登録時と初回車検時が免税(0円)、「自動車税」は新車登録年度の翌年度分が75%軽減されます。
N-VAN e: 気になるのは「バッテリーの寿命」
EVのバッテリーは、スマホのバッテリーと同じく劣化していきます。
EVのバッテリーの交換費用は、現在流通しているEV車で70万円〜かかるそうです。
燃費がいい、税金類が安いなんて話吹き飛んじゃいますね。
メーカーも保証をつけていて、あるメーカーの場合"8年間"または"走行16万キロ"までのどちから早い方に達するまでに、バッテリー性能が約7割を切った場合は、修理や部品交換を行うという保証をつけています。
軽バン、商用車で走行16万キロって、毎日仕事で走ってると意外とすぐに到達しますよね。
そのあたりの交換費用や保証がN-VAN e:はどうなるか注目です。
N-VAN e: 遊びにつかえるか
N-VANはカスタマイズの自由度が高いので、外遊びに活用してるユーザーも多いです。
オプションのAC外部給電器を使えば、最高1500wまで給電可能。ポータブル電源でも1000w超えるものは少ないので、例えばプロジェクターを動かしたり電子レンジまで外でつかえますね、遊びの幅が広がりそうです。
N-VAN e: 仕事につかえるか
1回の充電で210km走るなら、 宅配など決められた地域で配送する仕事ならこなせそうですね。30分で急速充電できるなら、さらに可能性は広がります。
緊急配送などのスポットの仕事にはまだ厳しいと感じます、東京から200kmだと浜松くらいまでです。関東圏内でのスポットで片道走って、荷物おろしてから充電するような、ルートの決まった走り方なら使えそうです。
アマゾンフレックスに参加できる車の要件には「積載350kg」があるので、N-VAN e:ではモデルL2が対応できます。
発売はちょっと延期
当初2024年春の発売予定でしたが、生産体制の整備遅れのため2024年秋に発売が延期になりました。
先行予約を2024年5月に開始、価格、主要諸元などの詳細情報については6月に発表とのことです。
2024年10月10日に発売が決定しました!
まとめ
N-VAN e: ポイント
- 200万円台でついに仕事で使える軽バンEV登場
- ターボ車並みの走りで機動性十分
- バッテリーの交換等保守費用がどのくらいになるか注目
日本では“2035年までに新車販売の割合が電気自動車100%”という目標が発表されています。
充電スポットもかなり整備されてきて、EVが仕事でもメインで活躍する将来が見えてきました。そんななか発売される 「N-VAN e:」で、軽バンのEVも「実証実験」のレベルをついに超えましたね。
まだ現時点の発表では、価格面など未確定な情報も多いので随時アップしていきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。N-VANや軽バンEVの情報お役にたつ情報がほかにも多数あります、ぜひご覧ください。