N-VAN燃費悪い? 結論:最高で25km/Lまで伸びます
車買う時に燃費って気になるよねー
2018年に発売され、今までの商用車(軽バン)のイメージを刷新した「ホンダN-VAN」
優れたスタイリングと独特な収納力で、貨物車用途ではなくキャンパー仕様レジャー用途に使用されている姿もSNS等でよく見ますね、注目度の高い軽自動車といえます。
なかでも商用車として変速機に「CVT」を採用したため、燃費向上にも期待ができます。
仕事で使う人や毎日車に乗る人は特に燃費は気になりますよね、では実際様々なシチュエーションでどのくらいの燃費になるか、ご紹介します。
- 2019年より軽貨物の仕事にてN-VANを使用
- 4年で走行距離は15万キロ突破
- 軽バン歴は10年、サンバー・エブリィ2台乗継いでN-VANへ
N-VANとエブリィ、ハイゼットとの比較
まずはカタログ値ですが、他社の主要軽バンとの比較を見てみます。
燃費 | ホンダ N-VAN [660ccNA] | ダイハツ ハイゼットカーゴ [660ccNA] | スズキ エブリィ [660ccNA] |
カタログ燃費 [JC08] | 23.8km/L (CVT) | 20.5km/L (CVT) | 19.8km/L (4AT) |
最大出力(PS) | 53馬力 | 53馬力 | 49馬力 |
カタログ値上はN-VANが一番燃費が良いですが、そこまで大きな差があるとはいえませんね。ダイハツハイゼットもモデルチェンジしてCVTを採用したため、燃費が向上しましたがN-VANには及びません。
実際に新型ハイゼットに乗られてる方の実際の燃費も聞きましたが、N-VANの後述するような燃費には達しないようです。
N-VANの燃費が良い理由
N-BOX譲りのエンジンと専用CVT
N-VANは「ホンダNシリーズ」初の商用車として登場しました、先に出た大ヒット車種N-BOXの良いところを引き継ぎつつ商用車としての堅牢性も兼ね揃えています。
特に商用車初採用のCVTは静粛面と燃費向上に大きく役立っています。
ECOモードの搭載
エンジンをONにするとデフォルトで「ECOモード」はONに設定されます。
「エンジン、トランスミッション、オートエアコンの作動を制御して、省エネ運転をしやすくするように制御します。」
「ECO-ON」で、アクセルのフィーリングはかなり「ふんわりと加速する感じ」になりますが、実用上問題ないレベルですこれは慣れますね。
実燃費をみていきましょう
街乗り、市街地・住宅地での宅配
宅配やフードデリバリーの配達等、市街地から住宅地で細かくストップ&ゴーを繰り返す一番燃費の悪くなる走行ケースです。
春過ぎから夏場の宅配など、エアコンを切ると体調にも関わるので節約はできない部分になります。
アクセルレスポンスが悪いエコモードはOFFにしたいのですが、一度OFFにしてもエンジンをかけ直すと強制的にエコONになるので、一々配達の度に押すのは面倒なので結局ONのままで配達を続けることが多いです。
宅配などの配送に関して燃費の数字を見ると、この使用用途に関してはあまり他の軽バンと燃費は変わらないように感じます。
エアコンOFF | エアコンON | |
エコモードON | 13.5km/L | 11.5km/L |
エコモードOFF | 12.0km/L | 9.5km/L |
中・長距離のスポット配送
スポット配送の仕事で100kmから500km程の距離を一度に走行する事があります。かなりの燃費の良さに度々驚かされました。
N-VANにはクルーズコントロールも付いているので、高速道路走行時は定速走行を行う事によりほぼ20km/L以上になります。下道走行でも幹線道路やバイパス道路を走行し続けるシーンでは18km/L以上になります。
但し、90km/h以上の高速で巡航するとガクッと燃費が落ちるのが特徴です。新東名など100km/h以上で走り続けた場合に燃費は20km/Lは下回ります。
長距離移動の場合はエコモードのON、OFFによる燃費の変動幅はとても小さいと感じます。
走行距離100km程度(平坦地) | |
幹線道路下道走行 | 18.5km/L |
高速道路走行(90km/h巡航) | 22.5km/L |
高速道路走行(100km/h巡航) | 18.5km/L |
猛暑日にエアコンONの高速道路走行で、25km/Lを上回りしました、これはすごいです。
新東名で80km/hACC利用です。長距離移動で燃費が良いのははほんとうに助かります。
スタッドレスタイヤを履いての走行
関東の平野部在住ですが冬季はスタッドレスタイヤを履きます。氷上でも路上に食いつく様にタイヤのゴムが柔らかいので、当然燃費にも影響してきます。
思った以上に燃費は悪化しました、でも安全には代えられませんね。
走行距離100km程度(平坦地) | |
幹線道路下道走行 | 17km/h |
高速道路走行(90km/h巡航) | 19.5km/h |
燃費の変動幅が大きい
各シーン毎に燃費を見てみましたがN-VANの燃費の特徴として、「条件毎による燃費の変動幅がとても大きい」と感じました。今まで軽バンは3車種ほど乗りましたが、ここまで変動した車はありませんでした。
これはCVT機構の特徴からくるものであり、無段変速のベルトドライブなので、CVTの伝達ロスの少ない部分を使用して走っている場合は燃費が良くなり、伝達ロスの多くなる部分を使用し続ける走行方法だと燃費が悪化する、ということではないでしょうか。
一度の移動距離が長い人ほどメリットがある
自分の場合は、中〜長距離の移動が多いので燃費面でかなり助かっています。街乗り、宅配などの場合でも他車より燃費が悪いわけではないので、燃費面からみてN-VANを選択するメリットは多分にあるでしょう。
ただし燃料タンクが、他車に比べ小さいので巡航距離は短く長距離の際には注意が必要です。
N-VAN | ハイゼットカーゴ | エブリィ | |
タンク容量 | 27L | 38L | 37L |
N-VANターボ車の燃費は?
N-VANは上位グレードの「FUN STYLE」にターボ車の設定があります。カタログ値になりますがターボ付きでもあまり変わらないですね、実燃費に近いWLTCモードでの比較なので参考にできると思います。
この程度の燃費差なら、予算があれば仕事用でも検討してよさそうです。
2WD(ターボ無し) | 2WD(ターボ) | |
WLTCモード燃費 | 19.2km/L | 18.8km/L |
まとめ
10万キロでガソリン代27万円の差!
購入時から10万キロ乗った場合のガソリン代金を比較してみましょう。エブリィの数値はWEBからのデータですが自分も8年間乗っていたので、このくらいの数値だと思います。N-VANの数値は自分の車からのデータです。
差額は271,494円となりました、かなり大きいですね。N-VANの方が車両価格が高いですが、十分に元は取れる金額になりました。
ホンダN-VAN(CVT/2WD) | スズキエブリィ (4AT/2WD) | |
10万キロ平均実燃費 | 17km/L | 13km/L |
ガソリン代(1L 150円) | 882,352円(5882L) | 1,153,846円(7692L) |
燃費面から軽バンを比べるならN-VANが1番
少し高くても、燃料代で吸収しちゃうね!
N-VAN燃費のまとめ
- 一度の走行距離が伸びるほど燃費がよくなる
- 状況による燃費の変動幅が大きい
この2点が大きな特徴ですが、どんな使い方をしても現状ラインアップされている軽バンより一番燃費が良いことがわかりました。
「ECOモード」の存在など走りとトレードオフされている部分があるのも事実なので、購入検討で気になる方は是非試乗されることをお勧めします。
最後までお読みいただきありがとうございます。N-VANについて4年15万キロ乗った経験に基づく各レビュー記事がありますので、ぜひ参考にお読みくだいさい。