ピックゴー稼げない?
軽貨物のギグワーク・マッチングアプリとして、日本全国を網羅しスポット・チャーターに関しては日本一の案件数を誇るピックゴー。
しかし、ここ最近ドライバー同士の会話でもSNS上でも「案件がない」「稼げなくなった」という発言をよく見るようになりました。
自分もピックゴーはメインの仕事であるといっていいほどお世話になっています。
実際に稼げないのか、自分の体験を元に今回はピックゴーの現状を検証します。
- 2019年よりピックゴーに参加
- 長距離から買い物案件まで幅広く稼働
- 2022年はピックゴーのみで売上300万円以上
自分の場合「かなり稼げなくなった」
自分のピックゴーのスタイルは、郊外発の案件を主に運行しています。月平均に10〜20件ほど、1件あたりの単価は10,000pt〜の案件を狙っています。
今までも季節的な要因で案件が少なくなる事はありましたが、2022年後半から「案件が減ったな..」と体感しました。
2023年になり、月の運行本数はついに「5件以下」になります。「かなり稼げなくなりました。」
月の運行件数 | 月の売上 | |
2022年まで | 10〜20件 | 20万〜40万円 |
2023年 | 5件以下 | 10万円以下 |
減少の主な2つの原因
自分のケースにおいて、案件がほとんど取れなくなった主な理由は2つあると考えます。
案件数の減少と競争の激化
ピックゴーは今まで、委託会社等に登録しなければできなかった、大手企業の案件や高単価な長距離案件を運行することができます。夢がありますよね。
CBcloud㈱は5月16日、国内最大級配送プラットフォーム「PickGo(ピックゴー)」の登録数が、軽貨物配送パートナー5万人を突破したと発表した(2023年4月時点)。
国内における軽貨物運送事業者の約4人に1人が「PickGo」に登録している計算となるそうです。
発表通りなら登録者数は増加の一途、案件は減少傾向、当選率も下がりますよね。なぜ案件は減ったのでしょうか。
- 画期的なシステムだが、配送のクオリティが荷主の要望を満たすことができなかった。
- 軽貨物を使った事が無い法人にも手軽に使えるサービスだが、慣れた後は他の運送会社に移ってしまった。
- 提携していた大手運送会社からの案件が少なくなった。
配送の品質においてはリピートの荷主さんから他のドライバーの苦情を聞かされる事が度々ありました。主に服装や態度面ですね。
またサポートの対応が良く無い点も指摘されました。
荷主さんにとっても必要な時に、必要なだけアプリで即発注できるサービスはとても魅力的だと思うのですが、顧客をつなぎとめるのは難しい事なのだと思います。
エントリーシステムの締め付け強化
ピックゴーは案件にエントリーして当選すれば案件を運行できますが、どんな案件でもエントリーできるわけではありません。
2020年よりスコア制度、2022年からはチケット制度になり、ピックゴーの決めた条件を満たさないと案件へのエントリーができなくなりました。
配送報酬 | エントリーに必要なチケット |
10,000pt〜 | 1枚 |
15,000pr〜 | 2枚 |
前述の登録者増加による対策もあるでしょう、エントリー規制は徐々に厳しくなり2024年の現時点では、10,000ptの案件にエントリーするのにチケットが1枚から2枚必要です。
このチケット1枚入手するには、10,000pt以下の案件なら10件以上運行、フードデリバリーやコンビニの配送なら2件以上運行しないと、チケット(エントリー)する権利がもらえません。
チケット1枚獲得に必要な案件数 | |
フードデリバリー | 約1〜2件 |
コンビニ配送 | 約1〜2件 |
買い物代行 | 約1〜2件 |
通常のスポット・チャーター案件 | 約5〜10件 |
自分の場合、主に郊外稼働なのでチケットを得るためには、案件のある都内まで出稼ぎに行くなど大きい負担がかかります。
チケットを得てもエントリーの権利だけなので、落選してしまえば無駄働き。
ピックゴーのためにそこまで、時間やガソリンを浪費してまで取れる確約もない案件のためにする意義が、無くなってきました。正直他のことをした方がお金になります。
新しい需要を開拓してきたピックゴー
ピックゴーのマッチングもそうですが、「買い物代行」や今まで「空港・駅からホテルへの配送」など、素晴らしいアイデアと新しい需要を開拓する案件が多数でてきました。
しかし、実際現在まで安定継続している案件というのはほとんどありません。経営・運営サイドから見れば非常に難しい事なのでしょう....
- チケット獲得のためのハードルが地方・郊外では高すぎる
- そもそも案件がない、あっても競争が激しく当選しない
- そこまで時間を浪費してチケットを得るメリットがなくなってきた
フードデリバリー・買い物代行 はそもそも稼げない
アプリ上の通知で盛んに「フードデリバリー」や「コンビニ配送案件」「買い物代行」を勧めてきます。正直これも案件の流れてくる数が少なすぎて、よほどの大雨で案件が溢れている時などでないと、これだけで稼ぐのは無理です。
結局はチケット補充目的で、渋々運行しているのがほとんどではないでしょうか。
ピックゴーは定期案件重視にシフトか
ピックゴーの運営会社「CBCloud」はここ最近、物流センターも自前で構築して自社倉庫からの宅配オファーなども出しています。
ドライバーアプリにも「定期案件紹介」の大きいタブがつくようになり、積極的に定期・宅配案件の紹介を行っています。今後はこちらに力を入れていくのではないでしょうか。
結局、定期や宅配のご褒美がスポット案件の運行という、よくある運送委託会社のパターンに落ち着いてしまうような気もしますね。
CBcloudは荷主と配送パートナーを直接繋ぐ「PickGo」を、単に車両を手配する「配送マッチング」でなく、荷主の多種多様な物流ニーズに対応できる「配送プラットフォーム」へ進化させ、荷主の価値、配送パートナーの価値、双方を上げるエコシステムの構築を目指しています。
ーCBCloud公式よりー
まとめ
"個人的"感想
今のピックゴーのエントリー制度を見ていると「いかにエントリーさせないか」を実行してるように感じます。
稼げない案件をこなして、ご褒美をもらうシステムで本当に荷主さんとマッチングするのでしょうか?
折角のマッチングシステムなので、「案件毎に向いている人」「いままでの経験値」を元に選定していればここまでにはならなかったのでは...とも感じます。
一方で案件さえ取れればいい、という質の悪いドライバーもいるのは事実です。毎日様々な事を言うドライバーに対応しなければいけない運営側も、相当な労力と苦労があるのでしょう。そのような我々ドライバー側が現状を生み出したという事実も見逃せませんん。
それでもピックゴーで稼いでる人いますよ
ここまでまとめ
- ピックゴーメインで地方・郊外稼働はかなり厳しくなった
- 今後は定期・宅配重視になるか
- 都内稼働ならまだイケそう
ピックゴーの現状を見てみましたが、郊外から中長距離狙いの自分の場合メリットがなくなってきた、という話です。
実際自分のまわりには、まだほぼピックゴー専門で稼いでいる人は何人かいます。
ピックゴーで稼ぐコツは「傾向と対策で自分をどこに置くか」、に尽きると思っていますが、今後も稼ぐためにはこれまで以上に重要な要素ではないでしょうか。
個人事業主、軽貨物は特に「代わりはいくらでもいる」仕事です、常に柔軟に変化できる人が強いです。
ピックゴーの案件画面を見て、あんな所やこんな所までの仕事があるの見るの、案件取れなくても楽しいんですよね。あのワクワクがまた帰ってくる事があればいいなぁ、なんて思ってます。
最後までお読みいただきありがとうございます。個人事業主の方に役立つ記事が他にもたくさんあります、ぜひご覧ください。
ピックゴー(CBclod)は案件の数を公表していません。記事内での案件数についての記述は"自分個人の感想"になります。
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